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TPP参加の『 愚挙 』

 i稲の刈り取り作業と落ち穂をついばむ白さぎ
 報道のように安倍首相がTPPへの交渉参加を表明した。マスコミは経団連の言いなりで「参加をしたら自由貿易に変えて日本経済を強くできる」と喧伝する。 今は自由貿易ではなかったか。関税をかけているのはどの国もやっていること。
 自国の生産物の再生産を保障するのは国家の仕事である。自由経済にはルールはつきものである。 首相は言う「今参加しないと世界から取り残されてしまう」 いったい本気で言っているのか。TPPの参加国はアメリカのほかチリ、ブルネイ、ベトナム、ペルーなど9カ国のみ。 世界には確か195カ国の国がある(外務省が公表)。TPPに参加しなかった場合、世界から取り残されると言う認識がどこからくるのか、不可解である。 また、「交渉に参加をして日本に有利な条件を引き出す」とも言っている。まるで交渉次第では変えることができるかのようだ。しかし、この協定は原則がいろいろ決まっている。例外なき関税撤廃もそうだし、中途からの参加国はそれまでの合意を無条件に認めることが義務付けられている。実際、先日交渉参加したカナダはそのことをきつくクギを刺された。 それから交渉のスケジュールが問題である。 日本がこれから参加しても交渉の機会は7月と9月の2回だけなのをご存じの方は少ない。 しかも7月は「2国間協議」なので全体交渉は9月だけ。 TPPは農業・自動車など貿易以外に、金融、投資、保険、医療、労働、環境、食の安全基準など24の重要分野にわたっている。これらの「国益」を1回の交渉では主張することさえ「不可能」である。 それを知っていながらの、あの安倍首相の言動を見るにつけ、「そこまでアメリカに媚を売りたいのか」と心底情けなくなる。
 農業生産は国土を維持する極めて多面的な役割を果たしてる。数字にできないものもある。 世界の先進国はすべて「農業国」である。国民の食の安全・安心をおろそかにする国に未来はない。TPP参加は、そのすすんではならない道なのだ。このことは声を大にして市民に知らせていきたい。   杉野 記 

2013.03.23 17:06:46

テーマ:戦争法案・原発・消費税増税・TPP / コメント(0)/

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