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審議会決定の重み 都市計画審議会


これでいいのか 都市計画審議会

 去る3月29日水曜日、第3回久喜市都市計画審議会が開かれた。出されていた議案は、第1号が「久喜都市計画地区計画の変更。第2号が「久喜都市計画区域における一般廃棄物施設の敷地の位置について」の2議案だった。

 1号は、理科大学撤退後の跡地利用の方針に関して、具体的な決定をしようとする内容であった。すでに議会でも再三にわたって取り上げてきている事案だが、「A地区」は敷地全体の4割に当たる理科大の校舎が多くある部分で、「公共公益施設地区」という位置づけが去れており、すでに、久喜市に無償譲渡されている。この活用に関しては、市民からの意見も聞きながら「教育、子育て支援機能」を中心とした土地利用計画が進んできた。
 そしてくだんの巨大な給食センター計画が、「市民の合意なし」で進められていることは周知である。今回、この件はふれないが、都市計画審議会で問題になったのは、「B地区」である。

 「B地区」は、明確に「物流施設地区」の位置づけであり、「雇用や、地域の活性化に寄与する」として、積極的に誘導を図るものである。 しかし、である。物流施設を多く手掛けるレッドウッドグループが理科大学と土地の売買契約を結んだという話は、すでにネットでも公表され、地元の区長会は、「大学という教育施設だから認めてきたが、物流施設では、周辺環境が激変する」として、こぞって反対、撤回を求めてきている。しかも、である。倉庫は「ランプウェイ方式のマルチテナント型倉庫」と公表されているが、市の担当者は当時、「こちらもビックリしている」と言っていた。 つまり、市がマスタープランを変更はしつつも、地区計画を定める以前に計画だけが進行してきたことになる。審議会で出された資料には「参考」としながらも、ランプウェイ方式の図面が、示されていた。なぜか。

 先日、三芳町で発生した、アスクルの倉庫火災を、久喜市も、しっかり検証し、教訓化を図る必要がある。この関連で、私は審議会で発言した。理科大学跡地、特に「B地区」の周辺には、特別支援学校や、偕楽荘(高齢者デイサービスセンター)などがある。 法と政省令に基づいて造られた倉庫で、あのような重大な事件が発生しているのである。火災などの事件発生のとき、支援学校の生徒や、偕楽荘内にいる高齢者の「避難誘導計画」はどうなっているのか。火災の発生起因者が責任をとればよいのであって、市や、都市計画審議会には関係がない、というつもりであろうか。審議会が地区計画を定めることは、大変な重みのあることであり、決定する前に深慮を要するのではないか。

 審議会では、委員長が「異議なし」として進めようとしたので、私は「合意できる内容ではない」として、反対をした。最後に配布された「答申」には変更に関しては「異議なし」ではなく、「賛否の別 賛成」となっていた。反対は私一人であった。

 今回の地区計画変更は、地元住民の意向も無視し、周辺環境や、危険の除去に大きな問題がある。将来に禍根を残す結果となったことに対し、強く抗議と遺憾の意を表したい。 
 
   杉野 記




2017.04.03 11:14:13

テーマ:杉野 おさむ かけあし日記/ コメント(0)/

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