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済生会栗橋病院の移転問題 栗橋病院との信頼関係を築くことこそ求められる
平成29年度最後の議会が3月5日閉会しました。日本共産党議員団は、議案1号 久喜市一般会計補正予算 第6号について 反対いたしました。
主な骨子は以下の点からです。
補正予算では済生会栗橋病院への運営費補助金を削除する予算を計上。削除の理由は、済生会埼玉県支部理事会で栗橋病院の一部機能移転決議としているが、支援した理由は「3次救急開設・運営費補助として支援したものです」今回の削除との整合性がありません。栗橋病院との信頼関係が崩れ、現地存続のためにもならない。運営補助金4700万円は継続して支援すべきです。
討論の全文です。
P42 今回の補正予算では、地域医療対策事業 公的病院運営費補助金 4791万2000円をマイナスする補正が計上されています。これは、済生会栗橋病院への支援を打ち切るものです。
地域医療対策事業として、済生会栗橋病院への公的病院運営費補助金を実施した経過を振り返って見ると、平成28年9月議会の補正予算において、始めて4791万2千円を計上し補助金を交付しました。この補助金は国から特別交付税として久喜市に交付されるもので、国からの交付額は約1900万円でした。
この支援の実施にあたっては、平成28年7月14日付で、済生会栗橋病院から、久喜市に対する要望に応え支援することになったものです。
公的病院である済生会栗橋病院が、救命救急センターの早期開設を目指し、取り組んでいるものの、救急医療などの不採算医療を担い、無料低額診療事業や生活困窮者支援事業などを行っていることから経営状況が厳しく、本市の財政支援の必要が高いと判断し、3次救急の早期開設を願う立場から、決定したものです。
付け加えるならば、加須市への移転の覚書が明らかになっている中での支援でもありました。
平成29年度は、当初予算にも計上し、済生会栗橋病院への運営費補助も実施していくものと考えていました。ところが、この2月議会の補正予算で削除するものです。
この予算を削除する理由として、平成29年5月に行われた、済生会埼玉県支部理事会の決定、すなわち済生会栗橋病院の一部機能移転が決議された結果、このまま助成を継続していくことはふさわしくない。適当ではないと判断し取り消したものとの答弁がされています。
これでは、当初運営費補助を実施した理由とは整合性がないと言わざるを得ません。
運営費補助は、久喜市民の命と健康を守る中核病院の医療充実、3次救急の開設に向けた取り組みとともに、運営費に対する支援策でした。この支援策を打ち切ることは、要請があった済生会栗橋病院との信頼関係大きく損なわれるのではと、危惧されます。
市が把握する、済生会栗橋病院の移転問題の現状認識はどのようなものか。移転はまだ最終決定していない。再生会栗橋病院は、今後1年程度かけて具体的な調査を進め、済生会本部に提案する。予断を許さない状況である。との答弁をされています。現地存続を実現するには、予断を許さない状況にある。緊迫した状況とも言えるものです。そんな状況下における、対応が、公的病院運営費補助金の削減という結論になるのでしょうか。
現地存続に向けた取り組みとしての大前提は、信頼関係を築くことです。今回の措置は済生会栗橋病院との信頼関係を築く上で決してプラスにはならないものと考えます。「公的病院運営費補助金」は削減せず今年度も実施し、早期の3次救急開設に向けた活動を共有する姿勢こそ求められると考えます。
久喜市民のいのちと健康を守るために、済生会栗橋病院は久喜市にとってなくてはならない病院です。存続に向け最善をつくす道は何か、公的病院の存続を維持していく当事者として、今後も信頼関係を築き、真摯な対応で協議を進めることを求めるものです。以上反対討論と致します。
テーマ:議会の動き・久喜市のホットニュース/ コメント(0)/
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