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科学は人類の幸せのために

「つばめ」

[ スターウォーズ」と「つばめ」

 久方のブログ投稿。ご覧いただいているみなさん、いつもありがとうございます。きょうは、タイトルからして科学の内容になります。前者は、ご存知の通り、アメリカが進める宇宙空間を使って戦争をしようという計画であり、後者はJAXA(宇宙航空研究開発機構)の超低高度衛星技術試験機の愛称である。「つばめ」が飛ぶ超低高度とは、ほかの多くの観測衛星が周回する高度600から800キロメートルよりも、はるかに「低い」180~268キロメートルとされている。

 ここで、すでに多くの方はお気づきのことと思われるが、この低高度は、北朝鮮が先日打ち上げた火星なんとかというICBМ級のミサイルが高度600キロメートル程度なので、それよりもかなり低いところをとぶことになる。
 そして、アメリカのGPSの半分ほどの高度でもあるので、これまでよりも解像度が非常に鮮明なデータが得られる。つまり、現在多くの航空機から人工衛星、そして各国のミサイル(もちろん北朝鮮も同様であるが)にいたるまでが「利用している」GPSよりも「はるかに精度の高い」データを得ることができるようになる。

 GPSは、曲がりなりにも、軍事転用された場合を想定して7mほどの誤差が生じるように作られたいるが、「つばめ」は報道によると、数センチの誤差で収まるという。

 「つばめ」の役割は一般的には、高層大気の観測、重力場や地場の測定などに期待されているとしている。しかし、共同して所管する文部科学省は「つばめ」の開発目的の第一を「安全保障体制の強化」としている。また、08年成立の宇宙基本法も「安全保障」を宇宙政策の柱としている。そればかりではない。2012年のJAXA法改正では「平和の目的に限り」という文言を業務規定から削除してしまった。

 そして安倍内閣の下で宇宙政策の司令塔として設置された内閣府の「宇宙政策委員会」では、「つばめ」の位置づけを「有事・紛争地域における即応型の偵察衛星事業とすべき」とされている。
 つまりは、最初から軍事目的で飛ばすスパイ衛星であることを安倍政権は認めている、ということだ。12月23日に打ち上げられた「つばめ」のその後の報道がどうなるかは、ともかく、得られたデータは、間違いなく在日米軍と共有し、「利用」される。(例えば、ミサイルの命中度の向上)


 科学や技術が戦争のために使われてはならない、科学者・研究者はそれを拒否する、と、多くの大学人が声を上げている。「科学は人類の幸福のためにのみ使われる」また、そうでなければならない。北朝鮮の脅威をことさら強調し、アメリカから大量の役に立たない兵器を購入している安倍政権。軍事費を増やし、社会保障を削り、国民を泣かしている安倍政権。

 トランプ大統領に従って、「北に圧力を!対話は必要ない!」というばかりでは、拉致被害家族の帰国が、またさらに遠のくのではないかと危惧をするものである。
 
          杉野 記

2018.01.04 15:10:07

テーマ:杉野 おさむ かけあし日記/ コメント(0)/

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